7月が終わる!


なかなか観劇の時間が取れないなか、厳選して、見逃してはならないと感じたものに足を運んでおります。劇団四季のノートルダムの鐘、名古屋でリトルマーメイド、シルクドゥソレイユのキュリオス、7月大歌舞伎初日、そして二期会オペラ「魔弾の射手」。

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四季は、いかなる時でも素晴らしい歌唱に満足して帰ることができるのと、「ノートルダムの鐘」がとてつもなく好きな作品なので頻繁に行きます。浅利さんの訃報で今後劇団の変化にも注目ですが、「一音外すものは去れ!」のクオリティは保っていただきたい。今回は仮設の四季劇場ではなく神奈川芸術劇場という最高音響なので、オープニングのクワイヤでゾワゾワと鳥肌が、、本気でオススメです。なによりも、いちばんの魅力はアラン・メンケンの音楽ですよね。神です。こんなにひとつのモチーフを自由に羽ばたかせることができる作曲家をほかに知りません。


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そして、ずっと歌舞伎座上演を待っていた海老蔵さんの源氏物語を、7月大歌舞伎でついに。歌舞伎と能とバロック音楽が調和して共存しているなかでプロジェクションマッピングが効果的に使われ、バランス絶妙。そこにあの勸玄白狐から1年、役者として成長した勸玄くんの登場。可愛すぎる、、反則(笑)。そしてバロック歌いのお2人の素晴らしいこと!生声に拘っている場合ではない時代が確実にきている。音響を味方につけられるよう、頭で考えながら様々な歌い分けを試し、その場に合った発声方法をあみ出す、、、現代を生きる芸術家=ステージ人としていちばん悩み抜くべきところをしっかり考えて挑む姿が印象的でした。逆に、前作トーテムではプロジェクションマッピングを駆使していたシルクドゥソレイユは、キュリオスでは人間の限界にまず注目させようという、原点回帰の印象でした。うーむ、エンターテイメントとして常に先取りするのがシルク。時代は回る。


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そして先週の二期会「魔弾の射手」では、大和悠河さんのオペラデビューに立ち会わせていただき、ザミエルのアンドロギュノスな魅力にズギュンとハートを撃ち抜かれ、気づけば最後までザミエルだけを目で追ってしまい、それはもう、演出のコンヴィチュニー氏の奇抜な思考をも破壊するほどのオーラと輝きで完全にノックアウトされました。読響も歌手陣もすばらしかったのですが、この何もかもを破壊するパワーがタカラヅカトップに君臨するということなのだなと。演出に関しては、観劇から1週間経っても、アフタートークに参加しても脳内カオス状態は変わらないので、これはもう悠河さまご本人にお会いした時に聞くしかないです、笑

コンヴィチュニー氏のアフタートークでの、「テレビなどの俗物の登場でオペラを取り巻く環境は年々厳しく、100年後にオペラという芸術が廃れる日が来るとしても、その日まで自信を持って生きていきたい」という言葉も印象的でした。難しい問題ですが、常にアタマを柔らかくして自分の信じた道を進もうと、明日への活力をもらった観劇体験でした。さて次は何を観ようかな??



by minori557 | 2018-07-25 11:52 | art

Piano/1966QUARTET 東京音大ピアノ演奏家コースを経てNYマネス音楽院修士修了。アンサンブル、声楽伴奏が主なフィールド。ソロ活動ではベートーヴェンのピアノ協奏曲全5曲をオーケストラ競演。


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